蔵の歳時記 秋

喜び稔る、小千谷の秋。

秋。ここ小千谷は米どころ、9月になると一斉に稲刈りが始まります。
残暑が続く、9月9、10日に四尺玉で有名な片貝まつりがあります。

酒造りの最初の作業は精米です。
飯米用の精米機と異なり、米を削る金剛ロール(砥石のような物)の回転軸が縦になっているため、縦型精米機と呼ばれます。手前の赤色灯の付いたロッカーのような箱に制御用のコンピューターが入っています。

精米前の玄米を100%としたとき、58%までは28時間ですが、大吟醸用の35%まで精米するには約90時間かかります。米の中心になるほど硬く砕け安くなるためです。そのため、米の大きさに応じて精米機のスピードを変化させて優しく少しずつ削ります。

左が玄米、右が大吟醸用35%
事務所脇にある植木は、次第に秋も深まると、それまでの緑色から綺麗な真紅へと変わってゆきます。
このころの夕方に冷たい雨雲が足早に通り過ぎると、紅葉の山に虹が見えることがあります。

初雪が降る頃には新酒のしぼりが始まり、本格的な酒造りの季節を迎えます。

秋は研究会の季節

秋になると大きな研究会が2つ行われます。
一つは出品用吟醸酒の研究会です。
秋の関東信越国税局酒類鑑評会に向けて自社の大吟醸酒を評価してもらう研究会です。

あらかじめ熟練技術者により審査をして、上位より並んでいます。
左の写真の反対側です。
だいたい1社3点を持ち込んでいます。
新潟県醸造試験場の研究員や県酒造組合選出の醸造技師から、酒の老若や長所短所などの説明を受けます。
これらのアドバイスをもとに、鑑評会に出品する大吟醸を選びます。

これまでを車にたとえればワークスレーサーがサーキットで行う試験走行のようなもの。
一般の人にはあまり縁がありません。
 これからお話しする「市販酒研究会」は酒造組合が一般酒販店より買い上げた市販酒を評価しようというもので、車にたとえれば、一般に町で売られている車を評価するようなものです。
 新潟県では上越(南部)、中越(中部)、下越(北部)の3会場で行われます。

以下は中越地区のもようです。

普通酒の部
本醸造の部
大吟醸の部

ここでも新潟県醸造試験場の研究員や県酒造組合選出の醸造技師がいて各蔵に助言をしています。

このように新潟県では、各蔵が連携して、「あの蔵はここが良い。」「うちもそれを試して良くなった・・・」といった情報を絶えず交換して、清酒の品質向上に努力しています。